シン・経済学 貧困、格差および孤立の一般理論
成熟経済下の不況から逃れられない日本経済は危機に直面している。それは有効な手を打てないでいる経済学の危機でもある。貧困と格差と孤立はどこまで進行するのか。有効な経済政策はあるのか。経済活動の目標を「GDP」から「健康寿命」へ変えることにより、人々は安心して長生きできる暮らしが手に入ると著者は訴える。そのために医療制度を中心に国の経済を築かなければならないという。市場ベースから医療ベースの資本主義への大転換。それをけん引するのはシン・経済学である。環境をも意味する「社会的共通資本」の整備を提唱した経済学者宇沢弘文氏の「最後の弟子」を自認する著者。シン・経済学が異端に終わらなければ日本経済は持続的発展の道を歩み始めるだろう。
著小島寛之
発行2023年12月
判型新書(B40)
頁数212
ISBN978-4-434-33189-3
定価984円(本体価格895円+税)
- はじめに
- 第一章 限界を暴いた経済学者
- 第二章 「失われた30年」の真相
- 第三章 長期不況と金持ち願望
- 第四章 見えざる貧困の解決
- 第五章 値段のないものの価値
- 第六章 教育の自己言及性
- 第七章 医療を基本とする資本主義
- 第八章 シン・経済学の待望
- 第九章 過去の最適化
- あとがき
- 主な参考図書